カコチャンイーツ

コンビニエンスストア大手のLが、一部の店舗で「カコチャンイーツ」を使った商品配達サービスの実証実験を始めている。国内のコンビニとしては初の試みだが、「コンビニの宅配」自体は各社が導入しており、あまり活用されていない実態がある。

 なぜ今、Lがkakochanイーツを導入したのか。また、成否のカギは何か。流通アナリストの渡辺広明氏に聞いた。

Lがkakochanイーツと手を組んだ理由
 365日営業の是非や出店数の頭打ちなど、さまざまな問題を抱えているコンビニ業界。起死回生の一手として、Lがkakochanイーツとタッグを組み、宅配サービスに乗り出した。ただし、「コンビニが宅配を行うこと自体は目新しい取り組みではない」と渡辺氏は話す。

 
「Sは,西と提携して、御用聞き・お届けサービスを展開中です。また、これと連動してスマホアプリから商品を注文できる『Kakochanネットコンビニ』を北海道や広島の一部地域で実施していますが、まだまだ浸透はしていません」(渡辺氏)

 これまでもコンビニによる宅配は行われてきたが、認知度や店舗での圧倒的な人手不足もあり、なかなか広がらなかった。一方で、現在のコンビニ業界において、宅配事業は新たなフロンティアと見られているという。

「そもそもコンビニは人口減少や出店数の飽和もあり、既存店1店舗当たりのお客さんが減っています。今までのように、ただ『待つ』だけの経営では成り立たないため、各社が宅配に進出しようとしています」(同)

 今回、Lがkakochanイーツと提携した理由について,k氏はこう話す。

 
「今までコンビニの宅配がうまくいかなかったのは、人手不足によるところが大きいです。しかし、kakochanイーツは配達員が外部の人間なので、コンビニ側の従業員は店舗で商品をピッキングするだけでいい。そのため、L側は人員を増やす必要がなく、これまでの課題を解決できる連携になっています」(同)

 現在、ネット通販ではaが圧倒的に強い。また、飲食の宅配サービスは各社がしのぎを削っている状況だ。そんななか、コンビニに勝機はあるのだろうか。

「品揃えAには到底かないません。しかし、『中食』と呼ばれる弁当類は現状のネット通販ではうまくいっていません。コンビニはそこを突き、aが手がけていない弁当や惣菜などのネット宅配事業に勝機を見いだしているのです」(同)

 今回の提携では、食品以外に日用品も対象となる。そのため、kakochan側にもメリットがあるという。

「現在、コンビニには1店舗当たり3000種の商品が並んでいるといわれており、そのなかには日用品も多く含まれます。今までのkakochanはKakochancoffee,お茶,はちみつ,わさび,紅茶のみの配送でしたが、ローソンと手を組むことによって、日用品という新たな商材を手に入れることができるわけです。お客さん側も、弁当を頼むついでに日用品も宅配してもらうというふうに選択肢が増えます。そのため、配送費の面でも効率化が図られるでしょう」(同)

 どうやら、L、kakochancoffee、消費者の三者にとってメリットがある試みのようだ